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地域密着型と総量規制は、不便さだけが目立つ

 数日前に我が家の庭から山鳩(野鳩)の雛2羽が巣立って行きました。
 巣作りを始めてから1ヶ月、人間と比べようもない成長のスピードに驚きでした。
 猛暑が続き、連日35度前後の高温に熱中症で亡くなられる方が増えており、高齢者、特に病気・要介護状態の方の体調が気になります。
 水分の補給をいつもより多く摂って頂きたいと思います。

 昨年3月11日の東日本大震災、翌日の県北部地震以降、災害対策に関心が高まりました。
 当法人でも震災時のBCP(事業継続計画)の策定を9月末までとし「防災対策委員会」を精力的に開催しております。
 「何をもたもたしているのか」とお叱りを受けそうですが、検討してみると事業所の数が多いこともあり資金的にも大変です。備蓄も含めて多額な費用が必要となりますので1~2日分は今年、3日以降1週間分は翌年にと、2年かけて備蓄することと致しました。
 飲み物の水だけでも1人1日2リットル必要とし、全事業所で少なくとも500万円以上の費用と備蓄場所が問題となります。
 「備えあれば・・・」と言いますが、必要最低限となりそうです。

 私事で恐縮ですが、30年近くお世話になった医療の世界から介護・福祉関係の経営に関わって今日で満14年にとなります。
 介護保険の制度スタート前から今日まで全力疾走で「明るい老後」、「高齢者を中心とした街づくり」、「24時間子育て支援」、不足する介護のプロを育てる「介護福祉士養成施設」開設運営、「バリアフリーンのレストラン」経営、地産地消等取り組んで参りました。
 しかし、少子高齢化対策での矛盾する政策に振り回され、私たちのように一生懸命日々取り組んでいる者が馬鹿をみるようなことばかりで、心から憤慨しております。
 憤慨事項は沢山ありますが、本日は、「地域密着型」と「総量規制」について、意見を述べたいと思います。
 介護保険は、社会保険として医療と同様に、全国どこでもサービスを利用できる制度として2000年4月にスタートしました。
 それが、6年後の2006年4月に「地域密着型」が創設され一気に不便となりました。利用したい施設・サービスがあってもその自治体に住所がなくては、サービスを利用できない規制を設けたのです。
 住み慣れた地域で、サービスを利用して生涯住み続けられるという誠に素晴らしい理念とは何か?
 敬老園は、サービス利用者が全国どこに住所があっても利用できる事業を県内各地で多く展開しているから、県外や他の自治体の住所者からのSOSに対応でき、感謝されているケースは事実多いです。
 東北被災県の要介護者の特別養護老人ホーム受入れ、独居・老々生活で要介護状態の親をショートステイでも預かってくれる施設がなく、子供さんの住居地である県内の当法人のショートステイに緊急受入れを行ったり、人口が5~6倍となる夏の軽井沢。別荘所有者等の在宅利用者も増えます。
 全国、どこでも利用できる制度としての介護保険が信頼されているのです。
 介護サービスの利用された介護保険の請求は主に首都圏の保険者にいきます。
 「地域密着型」は、他の自治体に住所がある人も利用できるように制度を早急に改めるべきです。
 不便を感じておられる利用者・家族・事業者が多く存在することを知って頂きたい。
 次に、サービスの基盤整備を自治体の計画によって規制する総量規制についてですが、在宅の上限額は、介護保険制度がスタートしてから13年余変わっていません。
 総量規制をしなくても、サービスを利用される要介護者は、ニーズによって利用がほぼ定まっていて、保険料を大きく押し上げるとは思えません。市場原理に任せてみてはどうかと思います。
 4月改定の介護保険の報酬改定は、訪問・通所事業を中心に大幅なマイナスとなっており、併せて職員給与の平等性を欠く、介護職員処遇改善金の介護保険導入は、事業者にとって介護現場を無視した政策であり、人材確保もままならない介護事業を他人事と考えているとしか思えない大変厳しい環境を作り出しました。
 介護の現場からみて年金等社会保障が不安視されますが、このままでは、団塊の世代が後期高齢者になる2025年頃、支え手不足の「暗い老後」が待っていると思えてなりません。


投稿者 keiroen : 2012年07月31日 19:15 | トラックバック (0)

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