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超高齢社会の進展と深刻化する人材不足 理念なき人材確保政策に現場は混乱と失望

 今月10日にインドネシアに続いて経済連携協定(EPA)を締結したフィリピンから283名(看護師候補生93名、介護福祉士候補生190名)が来日した。
2年間で1,000名を日本側で受け入れる協定内容で、初年度の今年500名受け入れる計画も受け入れを希望する施設・病院は少なく計画の56%と低調だった。
同様に1年先行したインドネシアも昨年208名、今年477名で計画の68.5%と315名協定人員に届かない低調ぶり。
 なぜ低調なのか?答えは、政府が本気で介護の人材確保に取り組む気がないからだ。
 EPAは、日本とインドネシア・フィリピン両国の経済交流(経済支援・援助)が目的で、「人材確保が目的ではない」(厚生労働省)。人材育成(費用負担も含めて)は受け入れる施設でどうぞ・・・と。
そうでなくても人材が不足している医療・介護現場(受け入れ施設)に、看護師や介護福祉士を養成する指導スタッフを配置(当法人ではインドネシア人2人に対し2.5人の専任指導スタッフを配置)したり、給与は日本人の職員並みに支給が義務付けられているので施設経営からしても余裕がある訳ではない。さらに職員としてカウントしてはならないと規定されている。
だから、受け入れる施設・病院も限られ、余計慎重になり静観の姿勢や諦めになる。
介護福祉士候補生2人を受け入れているが、4年間の滞在でたった1回の国家試験(日本語・漢字・専門用語・実技と学科両方合格しないと資格取得にならない。日本人でも合格率50%と難しい試験)で不合格なら本国に強制送還になる。ハードルが高すぎる。
当法人では、最初の協定先のインドネシアから介護福祉士の候補生を受け入れたが、フィリピンが先に協定を結んでいたらフィリピンから受け入れて、当法人が運営する介護福祉士養成施設で2年間学んでもらい、介護福祉士の資格が自動的に得られる道を選ぶ。
インドネシアは就労のみ、フィリピンは就労、就学どちらでも良いという内容の協定。この協定、不公平でおかしくありませんか。
 当法人の試算では、インドネシアの2人の養成に4年間で約5千万円の費用を負担しなければならず、不合格の場合はお金を捨てたことになるがそうならないよう日本語学校で猛勉強中である。
 一貫性がない政策といえば、政府が、先に発表した追加経済対策として介護職員人材確保目的で3年間4,000億円の補助金を出す・・・・という一見素晴らしい政策。
 中身はといえば、なんだ・・・と、ガッカリする内容と聞く。
 介護職員のみが補助対象で、看護師などは対象外。居宅介護事業・訪問看護・訪問リハビリなどの業務は除外され、訪問介護・通所介護・特別養護老人ホーム等に補助対象事業も限定されている。事業ごとに給付率も異なり不公平が生じる。加えて、補助金もらうには、申請主義で事業者は補助金を上回る介護職員への給与等の支払い金額・内容を提示しないと補助金が出ない仕組みとか。
さらに、補助金は3ヶ年間(2012年3月まで)の時限つきで、3ヶ年経過以降が補助金の有無も不明のため、事業主としては法定福利等事業主負担が増えるばかりか、時限つきでの支給では不満が生じたり、事業所間の人事異動も賃金格差が生じることでの難しさもあり、6月の国会承認前に修正を願いたい。今のままでは、申請をしてくる事業者は少ないと思われる。
 介護は、介護職員だけではなく多くのスタッフが協力して成り立つもの公平性の保てる支援であって欲しい。
 福田康夫前首相時に「自民党外国人材交流推進議員連盟」、「1,000万人移民の受け入れ」、「移民庁創設」、「外国人看護師・介護福祉士30万人育成」の提案・提言がなされたと聞いた。
 一部の皆さんで論じているのではなく、医療・介護の支え手不足は国の一大事。支え手不足を解消するにはどうしたら良いか?自分・家族・子供・孫の将来と政治が真に取り組むべき早急課題だと思う


投稿者 keiroen : 2009年05月13日 19:09 | コメント (0) | トラックバック (0)

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