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「家族難民」と「介護難民」を避けて通れない日本に

今年4月に改定される介護報酬は、広範囲で社会貢献・事業展開している当法人等の介護事業者や介護事業も行っている医療機関にとっても経営面で深刻な状況となる。
  報道されている介護保険、正味マイナス4.48%プラス事業内容によるマイナス幅拡大、更に高齢者住宅(養護老人ホーム・軽費老人ホーム・有料老人ホー ム・サービス付高齢者向け住宅等)に訪問・通所・居宅介護支援事業所(ケアプラン作成)等の併設事業者は二桁のマイナス改定となる。
 介護が魅力や夢のない世界になってしまう心配が現実に・・・。
 さて、7日に北海道・札幌市の住宅で認知症の妻が殺害された。逮捕された夫は、「介護に疲れて・・・」と、痛ましい事件が起きた。
 在宅介護での殺人は年間50件を超えてきているという。社会問題化している。加害者の約75%が息子や夫など男性で、被害者は70%が女性。
 国が、今年4月から特別養護老人ホームやサービス付高齢者向け住宅等の住宅政策ではなく、在宅重視政策を推進する。現実的ではなく、「無理に無理を重ねる」ことになり早晩頓挫してしまうだろう。
 総じて地域や在宅に介護を支える力はない。
 最近「介護難民」に加え、「家族難民」という言葉を聞く。私の周囲にも沢山存在するので述べたい。
 40歳以上の未婚男性が周囲に実に多い。親と同居しているケース。親は70~80歳代、親が他界した20~30年後に引き取り手のない人たちがいっぱい出現する。
 どうするのか?家族や身寄りのいない「家族難民」が数百万人、いやもっと多く出現するだろう。
 中央大学の山田昌弘教授は、「2040年に年間20万人が孤立死する」と想定されている。現在は、約3万人?というから大変な時代になる。
 韓国の保健福祉部(日本の厚生労働省)の政策関わりの方から、日本の介護保険の現状から今後について聞かれるが、「日本の真似はしないほうが良い」と答える。なぜならば、「韓国が実施してきた施設重視政策は正しいから継続すべきと・・・」と答えている。
 韓国が、介護保険制度(長期療養保険制度)を2008年にスタートする時点で、韓国の福祉関係者を中心に講演させて頂いたが、福祉施設整備重点からスタートしたことは良かったと思う。
 現在、韓国は高齢化率11%だが、ハイペースで高齢化の道を辿ることになり、日本をモデルにしたいとしている。両国の共通は、地方の過疎化・高齢化。
 少子超高齢社会での「介護難民」対策は、1人が多くの要介護・支援者を支援する仕組み・基盤づくりにあり、介護人材を多く必要とする個室政策は、少子・超高齢化の流れに逆行する政策である。
 過疎化が著しい地方は特に、高齢者(要介護・支援者も同様)が集合して生活する「コンパクトシティ」 が、現実的であり今後歩むべき道だ。
  特別養護老人ホーム等の施設はまだまだ足りない。しかし、4月の介護報酬改定は、健全経営をも脅かすものとなり、仮に特別養護老人ホームの建設を計画して も、建設費の高騰、借入金・返済、今改定も直接介護職員以外(看護師・施設長・生活相談員、リハビリ、給食・事務員等)の処遇改善が見込まれていないので 人材確保等が困難など経営面での大きな問題が山積みされている。
 今後、自治体による特別養護老人ホーム等の建設計画が示され、公募されてもリスクが大きすぎ容易に手を挙げる社会福祉法人等いないとみている。
 自治体で、補助金等補えるか?
 「家族難民」の対策についても難しい。40歳以上の未婚者に共通しているのかもしれないが、結婚を諦めている、望んでいない人が多いと感じている。
 自ら環境を変えようとする人は、いるのかな?
 「介護難民」、「家族難民」に共通している家族構成。地域の高齢化が支援を難しくしている。
 今後益々地域力が低下していく日本、「自助」、「共助」、「公助」も限界が見えてくる。
 「集合」が街づくりのテーマ、地域事情を踏まえて、支える仕組みを作っていくべきだ。