施設での敬老会は9月21日を予定していました。
ある職員が、気が付きました。
「99歳になられたHさんですが、このところ体調が優れません。
当日の敬老会には間に合わないのではないでしょうか。」
実はHさん、8月下旬から身体機能の低下が見られ、医師の診断では
「老衰の段階」と言われていました。
9月に入り食事や水分がだんだん摂れなくなり、衰弱が進んでいました。
「1日でも早く計画してあげましょう。」とスタッフが動きました。
9月9日、好きな入浴をされ、その後にH様だけの敬老会が開かれました。
長寿の祝い、お花をプレゼントさせていただきました。
言葉がほとんど出ませんが、聞こえるとジャスチャーをしてくださいます。
聞きなれたスタッフの声には目を見開いて、合図をされます。
この数日後、Hさんはご逝去されました。
約5年間、この施設で過ごし、たくさんの思い出を作ってくれました。
ご家族様にもたくさん協力していただきました。
言葉では言い表せないぐらい、感謝の気持ちでいっぱいです。
ご冥福をお祈りします。